つくる楽しさが関係性を紡いでいく DIYのいいところ その4

小畦 雅史

小畦 雅史

施主に寄り添うスタイルでお仕事をしている建築家です。既存の建物のリノベーションなどの再活用を得意としています。 自分たちでつくるDIYの手法を組み入れ、家づくりを住み手に近づけようとする試みも進めています。

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今日はDIYのいいところその4。

「みんなでつくると、とても楽しい!」

これまでの3つのいいところ。
「愛着がわく」
「おうちがどのようにできてるかわかる」
「工夫して自分でつくろうという気持ちがわく」

それもこれも、やってみた作業が楽しくないと、いいところとして感じられません。

難しいこという必要は何もないですよね。笑
その空間の現在や未来にかかわる人、あるいは、自分にとって大切なお友だちや家族で、わいわいご飯なんかを食べながら、まるでパーティするかのように空間づくりをすることはとても楽しいのです。

その楽しさが、コミュニケーションにつながり、人と人、あるいは人と場所の関係性のネットワークが広く、太くなっていくのを何度も見ました。

簡単に言えば、仲良くなる、というのもその一つですし、カフェ等の店舗や公民館などの公共空間をつくる場合にはそのお店、空間に共感を持つ人が増えていく。
オープン前から楽しみにしてくれる人が増えたり、使うときのことを待ち遠しく感じてくれたり、次はみんなであんなことしよう、こんなことしたいって考えたり。
大げさに言えば、空間づくりがコミュニティづくりにつながっていく。

僕とお施主さんの関係性にもきっと同じようなことが言えるのではないかなと思います。
「ここもうちょっとこうなんないかな」とか、「ここはうまくいったけど、ここは違うやり方があったかも」とか、いいことも悪いこともお互いに気を使いすぎることなく言い合えるようになっている気がします。
そうすると、その先の手直しやちょっとこんなことしてみたいんだけど相談乗って―って、声がかけやすくなりますよね。

そんないいことがあるDIY。

そして、それを工事の中に上手に取り込んでいくためにはコツが必要です。

次回からはそのコツについてお話していきますのでお楽しみに―。

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