住まいのイロハ vol.04 不動産さがしを建築家と一緒にしたほうがよい理由

小畦 雅史

小畦 雅史

施主に寄り添うスタイルでお仕事をしている建築家です。既存の建物のリノベーションなどの再活用を得意としています。 自分たちでつくるDIYの手法を組み入れ、家づくりを住み手に近づけようとする試みも進めています。

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新築であれリノベーションであれ、おうち探しの初期の段階で必ずしなければならないのが不動産さがしです。

中古リノベーションを希望する場合は中古物件探し。
新築を希望する場合は土地探しとなります。

どちらの場合も建築士とともに内覧したり相談したりを同時に進めると、プロジェクトの進行がかなり効率化されます。

新築の場合。
不動産屋さんに紹介された土地でどのような住まいが建ちそうか、広さや形状の可能性をその場である程度判断できます。
また、その土地の特徴を(訪れたある季節のある時間限定になりますが)判断することができます。
湿気の有無、風通し、日当たり、眺望など、今はまだない建物を現場に立って想像し、そこに建ちうる住まいの姿について、口頭でお客さんにお伝えすることが可能ですし、同時にご要望もお聞きできればラフプランの作成もスピーディです。
「日当たりは1階は悪そうだけど2階は良さそう」「周り立て込んでるけど北向きに採光をたくさん取れば視線を気にせず済みそう」など、周辺環境、建て込み具合などから判断し、土地のデメリットを感じないようなプランを構想することも可能で、一般的に敬遠するような土地でも思うような住まいが作れるので、そうなると土地にかかる費用が抑えられる場合もあります。

中古リノベーションの場合。
紹介された建物の老朽化具合や、間取りの変更しやすさなどを判断し、手を加える範囲の判断やコストの判断がある程度その場で可能です。
特に構造躯体の傷み具合の判断や、雨漏りの点検、床の水平や壁の垂直の判断など基本的な部分は直感的にでもわかる場合が多いので、そのあたりの感想を聞くだけでも安心感につながるのではないかと思います。
間取りの変更については、建築家の場合、困難そうであればあるほど燃えてしまうという難点もありますが(笑)、逆に言えば手を加える必要がないような過不足がないものも判断が付きますので、リノベ費用は仕上げの改善や設備の入れ替えを優先できる場合もあります。

僕の場合は現在リノベの実績が多いためか、中古内覧同行が業務としては多いです。
平均して1回3件程度の物件内覧を行い、どの物件がどんな特徴があって、住まいに関するご要望を加味して判断した場合どの物件がお勧めか、といった内容をまとめてお伝えすることが多いです。

みなさんも周りの建築家や設計士に同行をお願いしてみてください。

きっとその意味がよくわかると思いますよ。

(土地探し・中古物件探し同行・アドバイスのサービスについてはコチラ

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