住まいのイロハ vol.01 すまいづくりをはじめる時に大切なコト

小畦 雅史

小畦 雅史

施主に寄り添うスタイルでお仕事をしている建築家です。既存の建物のリノベーションなどの再活用を得意としています。 自分たちでつくるDIYの手法を組み入れ、家づくりを住み手に近づけようとする試みも進めています。

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住まいづくりをはじめる時ってまず何をすればいいんでしょうか。

「設計士さんを探すのかな?」
「不動産屋さんに行ってみようか…」
「まどりの勉強しないといけないのかな…」
「広さがとにかく重要だよね!」
etc

いろんなアプローチの仕方がありますし、インターネット上でも、情報を発信している立場に応じて、さまざまなコトが書かれています。

でも一番大切なことは実は一つです。

「あなたが何を大切にして、どんな暮らしをしたいと考えているか」

これだけです。
当たり前のことですみません(笑)

でもこの当たり前のことが実は忘れられやすいし、これをはっきりイメージしないままに住まいづくりをはじめてしまって、進めば進むほどに混乱していくということはよくあります。

技術的なことは建築士や施工業者、不動産業者が知識と技術を持っています。
ですから、
自分にとって満足いくよい住まいをつくるには、

自由に、楽しく「暮らし」のリアリティを考え、それを他人に伝えること。

これが大切なのです。
「じゃあ、どうやってそれを考えればいいの?」

いつも僕がお仕事を受ける時にしていただいているワークがこちらです。

「とにかく雑誌切り抜きワークショップ」

僕の手元にある古い雑誌をお貸しして、自分の好きなモノや好きなコト、好きな空間の写真をたくさん切り抜いて、A3用紙一枚にプレゼンしていただきます。
特に空間を表す写真じゃなくてもよくて、
コツは「深く考えないこと」と「時間をかけすぎないこと」。
だいたい20分から30分くらいでがーっとやっちゃっていただきます。

これやっていただくとほんとにいろんなことがわかるんです。
空の写真がいっぱいあったら、青が好きなんだろうな、とか、
のびのび広いところが好きなのかなとか。

駅からどのくらい離れているかとか、日当たりがどうかとか、広さの問題などは、ある程度設計の技術で解決できます。
でも、どんな暮らしがしたいかは、実は皆さんが一番よく知っています。
僕たち設計士がやっていることは、
皆さんが日々感じていることを、

「引き出して、整理して、業者に伝わるように図面に翻訳する」

これだけです。

その引き出す部分の一つがこのワークです。

皆さんもやってみてくださいねー。
とても楽しいですよ♪

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